公益社団法人 全国私立保育連盟

保育のこだわり

絵本は読んでもらうもの・岐阜県

絵本ほど子供たちに愛され、昔子供だった大人にとっても懐かしく感じられるものはないかもしれません。

保育室の絵本スペースでは、季節や行事、子供たちの興味関心に合わせて、定期的に内容を変えるようにしています。子供たちは気持ちの向いたときに自由にそこへ行き、パラパラとページをめくって、気に入ったものがあれば大人のところに持ってきます。

「よんで」 「いいよ」

こんなやりとりが毎日どこかで聞こえます。時に大人を独り占めにして、時にみんなで、お気に入りの絵本を読んでもらうのです。そんな光景を見ながら感じるのは、やはり「絵本は読んでもらうもの」ということ。大人の優しい声を聞きながら、じっくりと絵に見入る子供たち。とてもなごやかな時間が過ぎて、子供の情緒を穏やかなものにしてくれます。

人間は、文字を読めるようになると、自然に絵ではなく文字を追うようになってしまいます。ですから、絵本の読み聞かせという素敵な時間を本当に楽しめるのは人生でもほんのわずかな時間。刺激の多いものがあふれる現代にあって、絵本という文化をしっかり継承していくことも保育園の大切な役割ではないでしょうか。