保育室の一角に小さな丸いテーブルが置いてあります。このテーブルは『なかよしテーブル』といって、ケンカが起きたとき、そこへ行って話し合いをするための場所です。
このテーブルの使い方について、子どもたちと話し合って決めた4つのルールがあります。そのルールとは「しっかりお話をする」「自分の気持ちを言う」「相手の話を聞く」「最後には仲直りをする」です。
以前は、喧嘩が起きると話し合いをするように促したり、時には保育者が仲裁役のような形で関わったりしていましたが、子どもたちに関わる力がついてきたこともあり、このテーブルを用意することにしました。
子どもたちがなかよしテーブルでやり取りを始めると、保育者はよほどのことがない限り関わることはありません。子どもたちは何も言わずに長い間じーっと向き合っていることもありますが、そのうちに自分の思いを言葉で主張し始め、相手の子もその思いをちゃんと聞いています。
そしてお互いに思いを伝え、聞いたあとは、すっきりとした表情でその場を離れていきます。このテーブルに向かう間に気持ちが静まるということもあるのか、あまり興奮することなくしっかりと会話をすることができています。
ここでのやり取りもコミュニケーションの大事な基礎になると考えているので、このテーブルは保育園の大事な場所と捉えています。