公益社団法人 全国私立保育連盟

保育のこだわり

火鉢・島根県

寒い時期になると登場するものに火鉢があります。最近は見かけることが少なくなった火鉢ですが、ストーブとはひと味違う暖かさですし、見ているだけでもなんとなく暖かくなってきます。火の扱いは気をつけなければいけないことがもちろんありますが、それを丁寧に教え、体験する中で学んでいくことも大事だと思っています。

この火鉢では暖まるだけでなく、みんなでついたお餅や地元で作られているスルメを焼いてみたりといろいろ活躍してくれていて、お餅がだんだん膨らんでいく様子をながめたり、スルメの焼けるいいにおいを楽しんだりもしています。使っている炭は地元の方が作っている炭で、燃えるときに「パチパチ、キンキン」と高い音が出るのですが、その音を静かに聞いている子どももいて、五感をふんだんに使う場にもなっています。

また、5、6人で火鉢を囲んで会話を楽しんでいる姿が頻繁に見られます。火を囲んでのんびりと楽しく話をするというのはたき火をしているときにも見られる姿ですが、たき火よりも火鉢を囲んだときの方が互いの距離が近く、話もはずみやすいようです。五感を刺激し会話も促してくれる、とても貴重な場になっています。