公益社団法人 全国私立保育連盟

研修報告

園長セミナー2015in清里

開催日程
平成27年9月16日~18日
開催場所
山梨県・清里

01霧に覆われた清里の地で今年も園長セミナーが開催されました。新制度元年にあたる年にこれまでの保育を振り返り、今を生きる子どもたちの育ちを考え、気持ちに寄り添う保育への転換を目指していくことをともに学び、語り合い、明日につなげることを目的に企画されたものです。

初日は養護と教育が一体的に行われる「保育」と教育基本法における「教育」について無藤 隆先生(白梅学園大学教授)に法令に基づいたとらえ方を丁寧に説明を頂きました。また、「学びに向かう力」を育てることについては、幼児期の遊びと学びの大切さ、そのためには興味を持ち、集中する、挑戦する環境が重要であるということを話されました。

2日目は子どもと保育者と保護者、地域の関係がこれまで以上につながりを大切になることを踏まえ保育実践、保育環境、労働環境の「質」の向上について、大豆生田啓友先生(玉川大学教授)よりご講演いただきました。保育の質を高めている園に共通することは、「子どもの姿を語り合う」風土があり、「職員同士の関係性」が良いこと、そして子どもと大人に仕掛けを作るリーダーがいることが重要であるということをお話いただきました。引き続きグループワークに移り、中村章啓先生(野中保育園)の話題提供をもとに、映像を使って「子どもの生活を見つめることで、気付きの質を高めること」、「育ちとは?遊びとは?見ることとは?」等について、参加者同士学び合いました。

02夕方から、清里聖ヨハネ保育園新園舎見学を小西貴士先生((公財)キープ協会所属、同保育園・キープ森のようちえん担当兼写真家)と行いました。

最終日においては、研修のまとめとして「今までの保育を振り返るために」をテーマに「育ち」のとらえ方、子どもがどのように感じているかを汲み取り「今」の子どもの姿に丁寧に関わり「どう育っているのか」を見つめていく大切さを柴田愛子先生(リンゴの木代表)にお話しいただきました。

保育に携わる者が、3日間を通して「子どもたちが子どもらしく生きる“今”」を語りあい、見つめ直し、学びあうことができました。「大人と子どもがともに育ち未来を紡ぐ一歩」になる研修でした。