公益社団法人 全国私立保育連盟

活動報告

熊本県保育協会青年部の紹介

1 熊本の魅力
 熊本県は九州の中心に位置し、九州で2番目に人口の多い県です。山は阿蘇、海は天草と自然に恵まれ、素晴らしい景色や食べ物にも恵まれています。阿蘇山のカルデラは東西 17 ㎞、北方 25 ㎞で、世界最大規模です。熊本市の中心地には加藤清正が築城した名城、熊本城があります。別名「銀杏城」とも呼ばれ、場内に大イチョウがあり、お城と合わせて見ると絶景です。
 また水の都とも呼ばれ、水源が豊富にあるので、作物も豊富に取れます。赤牛や馬刺し、からし蓮根、熊本ラーメンなど、熊本県にはおいしい名産品がたくさんあります。
皆さん、機会があれば、ぜひお出でください。

2 青年部の概要
 熊本県保育協会青年部は熊本県(熊本市を除く)の私立認可保育園および認定こども園等350園が所属する(一社)熊本県保育協会に所属しています。青年部は1984年8月31日に発足しました。創立より約40年の歴史を持ち、現在 38 人の会員が所属しています。創立からの理念である「青年部は失敗を恐れずに“荒野”を目指す」という精神は脈々と受け継がれ、OB・OG の理解や協力の下、自由な発想と個人の意見を尊重しつつ、保育を通じて熱く語り合っています。
 青年部には、執行部を中心に企画研修委員会、調査広報委員会の2つの委員会があります。

①  企画研修委員会
 企画研修委員会は、青年部員の交流企画の立案と実行、および部内研修・保育士向け研修の計画と実施を行っています。中でも、熊本市保育園連盟青年部と共同で行う保育士向け「実践研修」は県内でも広く認知され、多くの保育士の方に参加いただいています。部内研修では、青年部員の声を受け止め、その時々に応じた研修を実施し、時には県市の青年部員が相互に講師となって研修を行うケースもあります。


  恒例のスポーツ交流会  


   対面での会議の様子

②  調査広報委員会
 調査広報委員会は、会員の疑問や興味をもとに、今聞きたい項目をアンケート化し、配布・集計・分析を行っています。アンケート結果はメール等で会員に周知するだけでなく、内容をHPに公開しています。また広報活動として年に数回、機関紙『創風』を発行しています。『創風』は、熊本市保育園連盟青年部と共同で作成し、両青年部活動の報告や、全国大会、九州大会参加報告等を行っています。

3 青年部の活動について
 熊本県保育協会青年部は、1999年、熊本市の中核都市化に伴い、熊本県保育協会と熊本市保育園連盟が分離したため、青年部も別々に活動するようになりました。県と市の組織は分かれましたが、現在でも研修会を合同開催するなど、協力しつつ切磋琢磨しながら活動しています。
 現在、保育を取り巻く環境の変化に伴い、保育施設には子どもたち一人ひとりに個別に対応する保育が求められるようになり、少子化による保育施設の存続問題が顕著になってきました。
 熊本県保育協会では「往環型の保育研修」として、子どもを主体とした保育研修の実践や「人口減少地域の保育を考える勉強会」を行うなど、行政と協力しながら精力的に活動していますが、青年部 OB のみならず、現役青年部員も中心的な役割を担っています。青年部部長は、熊本県保育協会の常任理事の 1名として参画しています。これにより青年部の活動の幅が広がり、青年部と保育協会両組織の活性化につながっています。
 また、新型コロナウイルス感染が拡大する中で、 IT委員会が設立されました。IT委員会のメンバーのほとんどが青年部と掛け持ちしています。熊本県保育協会では、コロナ禍でいち早くハイブリッド研修会が実施できる環境を整えましたが、それを可能にしたのも青年部員の力によるものでした。
 現在はさまざまな職種を経て保育界に入り、青年部に入部する会員も増えてきました。保育現場で実践を深めてきた部員と多様な職種で頑張ってきた部員がそれぞれの視点で自由に意見を出し合い、ノウハウやスキルを活かしているのが今の青年部です。


 熊本市保育園連盟青年部と共同開催の保育士向け「実践研修」

4 今後の取り組みについて
 2016年の熊本地震と2020年の豪雨により大きな被害を受けた熊本県ですが、その後、台湾の半導体製造大手である「TSMC」の誘致などにより、新たな勢いを得ています。しかしながら、全国的な重要課題である「少子化」と「保育士不足」は、熊本県でも喫緊の課題となっており、多くの青年部員が真剣に取り組んでいます。
 研修や調査、会議等での学びはもとより、普段の会話を通じて気軽に相談、議論することができる環境も大切にしていきたいと思っています。その中で生まれるアイデアや気づきが、問題解決につながることも多くあります。
 また、地域の課題に立ち向かうだけでなく、全国の青年部とも緊密な連携を図り、情報やノウハウの共有を通じて保育の充実を目指していきたいと考えています。地域の枠を超え、新たなアイデアを取り入れることで、子どもたちにとってより良い保育環境を築いていきたいと思います。


  熊本県保育協会青年部部長
  木庭英太郎先生
  (三玉保育園園長)