公益社団法人 全国私立保育連盟

活動報告

第40回全私保連青年会議宮崎大会開催報告

1 はじめ
 2021年9月28 日(火)~29 日(水)、宮崎県宮崎市・宮崎観光ホテルにおいて、大会テーマ「創造─日向で煌く未来」の下、全私保連青年会議宮崎大会を開催しました。コロナ禍で1年の開催延期となり、現地参加とオンライン参加を併せたハイブリット方式での開催を準備してきました。しかし、国の緊急事態宣言を受け、完全オンライン方式への切り替えを余儀なくされました。多くの変更を行った本大会でしたが、全国より290名の皆様にご参加いただき、無事2日間を終えることができました。

2 第1日目(9月28 日)
【開会式】
 川下勝利・全私保連会長、横山和明・全私保連青年会議会長が主催者を代表して挨拶を行い、続いて開催地を代表して徳重亮太・大会実行委員長が歓迎の挨拶を行いました。来賓の宮崎県知事・河野俊嗣様よりお祝いのメッセージ動画もいただきました。

【スペシャルトークセッション】
保育環境クリエイション─子どもの感性× 空間デザイン
 空間デザイナーでベルベッタ・デザイン代表の長谷川喜美氏と、RISSHO KID’S きらり岡本園長の坂本喜一郎氏の対談でした。まず坂本氏より、心地よい空間にこだわった自園の紹介があり、長谷川氏は光の色と特徴、光を使った作品、目的に合わせて色をうまく使うことなど、実例を挙げながら話されました。対談からは、作り手は伝えたいメッセージを作品からどう伝え、受け手はそのメッセージをどう感じ取るか、光と色に触れることで自由な発想力と創造力を伸ばせることを学びました。他業種のコラボでしたが根っこには共通する部分も多く、新鮮な視点での発見もあり、多くの刺激を受けた研修となりました。

【第1分科会 食育クリエイション─みかくの旅】
 (株)NYC 代表取締役社長のヒミ*オカジマ氏と、食生活応援団ベジフルバスケット理事長の矢野智香子氏に対談いただきました。「食育の原点はいつから始まるのか」「現代の食育の考え方の常識への思い」などを基本に、「食べることは楽しいこと」という気持ち、「食事は自分を作っていく」という、これからの目線を子どもたちと一緒に育んでいく方法を、オンラインの質疑応答を交えながら教えてくださいました。さまざまな食事風景や雰囲気に話が広がると、「食べ物だけではなく、言葉も一緒に食べる」という表現で食事の楽しさを伝えてくださり、いろいろなことに対する自分の意識や目線を考えさせられた研修となりました。


【第2分科会 ラーニングジャーニー】
 (一社)Learning journey 代表理事の堀昌浩氏、坂本喜一郎氏、竹内勝哉氏(長野・あそびの森あきわ園長)の鼎談で始まりました。ラーニングジャーニーは、これからの保育を考えることが重要なテーマとなっています。子どもたちが今後直面する新しい社会を生きていくために、私たち大人がどう関わっていくべきなのか、子どもが生まれながらに持っている学ぶ力をどう育んでいくのか。その第一歩は、私たちが子どもたちと一緒に学ぶパートナーとして保育を楽しむことを忘れてはならないこと、ゆとりを持って子どもたちが発するつぶやきを大切にすることを坂本・竹内両氏の事例から学びました。常にアンテナを立てて、子どもたちの夢や願いを叶えられる保育者でありたいと思える研修となりました。

3 第2日目(9月29 日)
【情勢報告】
 望月昌幸・全私保連常務理事より、新子育て安心プラン、処遇改善加算に係る研修要件、保育三団体の取り組み、令和4年度保育予算・制度等に向けた要望など、最新情勢をお伝えいただきました。

【記念講演】
MEGASTAR─子どもたちの未来への創造
 講師の(有)大平技研代表取締役・大平貴之氏は、小学4年生の時にプラネタリウムを見て感動し、自ら作りたくなり、成功と失敗を繰り返しながら長い年月、創意工夫を重ねてきました。そして、ついに個人レベルを遥かに超える画期的なプラネタリウムを完成させ、世界を驚かせました。大会運営会場で上映が始まると、満天の星空と大平氏のナレーションに会場は癒しの空間に…。星空は人の心を動かし感動させる力を持っていること、その星空を再現できる人の創造力の凄さ、夢を叶えるために探究心と向上心を持ち続けることの大切さを学びました。

4 おわりに
 青年会議全国大会を宮崎県で開催することが決まり、約3年間という長い準備期間でした。実行委員会では、コロナ禍で委員全員が集まることのできない時期もあり、少人数やオンラインで会議を続け、難しさもありましたが少しずつ前に進めていきました。そして大会開催にあたっては、多くの方々に支えていただいたことで実現することができました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
 宮崎県保育連盟連合会青年部は、これまでの経験を一生の財産とし、これからの活動において、さらに創造を膨らませ飛躍していきたいと思います。 次回、愛知大会で皆様に再会できることを楽しみにしています。
(宮崎大会実行委員会一同)


第40回青年会議宮崎大会実行委員会メンバー