公益社団法人 全国私立保育連盟

活動報告

全国各地の青年部 ③ 秋田県民間保育協議会青年部

 全私保連青年会議の新たな魅力発信・各地の青年部組織紹介・第3回は、“みちのく”秋田県民間保育協議会青年部のご紹介です。
 秋田県といえば米どころであり、秋田県米品種“あきたこまち”を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。“あきたこまち”は粘りや甘みが強く、時間が経っても美味しいことが自慢ですが、私たち青年部も粘り強さと継続性、さらには若さを生かした積極性で、地元ブランド米に負けないように活動を展開しています。青年部「らしさ」とは何かということを常に模索し、新たな風をどう吹かせていくかを思案しつつ、県内の民間保育協議会会員園の皆 様によりよい形で還元し、秋田の保育界の活性化に一役を担う組織を目指して活動しています。
 今回は、そんな秋田県民間保育協議会青年部の発足からこれまでの歴史や活動、今後の展望についてご紹介させていただきたいと思います。

1 歴史・経緯について
 平成9年より、それまで集まることの少なかった県内の保育所運営に携わる青年保育者が一同に会し、未来を語り合い、情報交換と研修を行いながら、自己研鑽を重ねていくことを目的とした『秋田県青年保育者会議』(通称・若者塾)という勉強会が発足し活動を進めてきました。この勉強会では、普段施設の運営に関わる役職等を担っている者同士が、聞きにくいことを何でも聞き、話し合える、情報共有し合える場として、美味しい物を食べ、旨い飲み物を嗜みながら「本当はこういうことを聞いてみたいが、聞いてもいいのかな?」という気負いをまったくなくし、語らえる場として進めていました。
 この会とは別に、全国保育団体との関わり強化による学びの充実と、県内青年保育者の育成を目的とし、秋田県民間保育協議会組織として、平成27年より本部会を設立し、活動を行っています。

2 青年部主催の研修
 青年部発足当初からの活動としては、県内施設の管理職向け研修会である園長セミナー開催を担当してきました。また青年部活動の1つとして、青年部 主催の研修も多数行ってきました。常に新しい視点でさまざまな内容・形態の研修会にチャレンジし、保育業界の活性化を目指していけるような研修を積み重ねています。

① 公定価格勉強会
 公定価格の改定に伴い、複数自治体の担当者を研修会にお招きしてディスカッション形式で意見交換を試みました。公定価格についての学びはもちろんのこと、それぞれの自治体の考えの違いなどが実感できる研修となりました。
② 保育者イメージアップセミナー
 保育者の印象向上とマナースキルを目的に開催。接客対応のプロである銀行員に講師をお願いしてビジネスマナーの基礎から学び、さらには化粧品業界関係者を講師に招いて、教育保育施設職員に最適な メイクアップ術のワークショップを開催しました。

③ 新任教育担当者研修会
 新任保育士を教育する立場の職員にスポットを当て、新任者教育の在り方等について学ぶ機会を提供 しました。現役のベテラン園長先生にご登壇いただき、参加者との意見交換を行いました。新人向けの研修はあっても教育する立場向けの研修会は少なく、また身近な現役園長先生からじっくりご教示いただける希少な機会を提供することができました。


3 施設見学
 事業計画にあたり、青年部らしくフットワークの軽い活動を考え、普段接する機会のない県外の施設見学をすることを決定しました。

①令和元年9月 県外施設見学
 日帰りでの県外施設見学は今まで実例がなく、新しい試みとして不安と期待を抱きながらの実施となりました。青年部以外にも県内会員施設に参加を募り、20 名程度の参加となりました。参加者にとっては印象に残る研修となったようで、「なかなかないよい機会だった」といった感想も聞かれ、新たな学びの場になったのではないかと感じました。

② 令和2年11月 県外施設取材
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、計画していた県外施設見学は中止となりましたが、最小限の人数で施設取材し、その報告をすることで県内施設に情報発信できると考えました。取材の様子を写真や動画で会員施設に情報提供をすることができ、コロナ禍ではありましたが、新たな情報発信ができたことは今後の事業を進めていくうえで、よい経験となりました。

4 今後の展望・青年部として目指す姿
 秋田県民間保育協議会内に青年部が発足して、令和3年で7年目を迎えました。私たちは「青年部らしさ」を、これまでの“常識”や“当たり前”に捉われることなく、より自由な発想から時代の流れに応じてタイムリーな話題や課題に対して、情報を共有したり解決するための手立てを探っていくことではないかと考えています。
 組織活動を進めていく・発展させていくうえで、協働・協力は必要不可欠です。また、良いところはさらに良くする、悪いところは見直したり変えたりして、少しでも良くなるように改善していくことが 必要であると思っています。
 全国組織での活動への参画などを通して青年部としての活動を有意義なものにしていくことが、県組織の発展・活性化につながるものとの志を胸に、部員ならびに会員各位からのご意見やご協力をいただきながら、実りある活動を進めていきたいと考えています。



秋田県民間保育協議会青年部副部長
(ときわベビーハウス園長) 
伊藤隆将先生